はじめに
「ドライフードを食べると吐くのに、ウェットフードではまったく平気…」こんな不思議な現象に悩む飼い主さんは少なくありません。実はこれ、猫の体の特性とフードの性質に深い関係があるのです。今回は、この謎について徹底解説します。
なぜ固形フードだけ嘔吐するのか?
物理的な要因
- 膨張率の違い
· ドライフード:胃の中で2〜3倍に膨張
· ウェットフード:ほとんど膨張しない
· 結果:胃が急激に拡張し、嘔吐反射が起こる - 水分含有量の違い
フード種類 水分量 消化のしやすさ
ドライフード 約10% 消化に時間がかかる
ウェットフード 約75% 消化が楽
猫の解剖学的特徴
· 小さな胃:猫の胃は体の割に小さい
· 短い食道:水平な位置関係のため逆流しやすい
· 敏感な嘔吐反射:少しの刺激でも吐きやすい
考えられる5大原因
- 早食い・丸飲み
メカニズム
· 固形フードは咀嚼せず丸飲みされやすい
· 胃で急激に膨張
· 胃の容量を超えて逆流
解決策
· 早食い防止食器の使用
· 少量ずつの給餌
· 落ち着いた環境での食事
- 咀嚼不足
問題点
· 猫は本来、咀嚼が苦手
· ドライフードは硬く、砕きにくい
· 大きな塊のまま胃へ
対処法
· 小粒タイプへの切り替え
· お湯で少しふやかす
· 砕いて与える
- アレルギー・不耐症
可能性のある原因
· 原材料(トウモロコシ、小麦など)
· 添加物
· 保存料
見分け方
· 同じタンパク源のウェットフードでは嘔吐しない
· 皮膚症状や下痢を併発
- 消化器の敏感さ
特徴
· ウェットフードは消化しやすい
· ドライフードは消化に負担がかかる
· 胃酸の分泌が過剰
- 歯や口内の問題
考えられる状態
· 歯周病
· 歯の欠損
· 口内炎
解決へのステップバイステップガイド
ステップ1:フードの与え方改革
- お湯でふやかす
· 5〜10分ふやかす
· スープ状にしない
· 人肌程度の温度に - 給餌方法の変更
· 1回量を減らす
· 回数を増やす(1日3〜4回)
· 食後30分は安静に
ステップ2:フード選びの見直し
おすすめの特徴
· 小粒で砕けやすい
· 高消化性配方
· 食物繊維が適度に入っている
· 添加物が少ない
ステップ3:環境調整
· 食事場所を静かに
· 食器の高さを調整(首を下げすぎない)
· 多頭飼いの場合は別々に
獣医師に相談すべきケース
緊急のサイン
· 繰り返し嘔吐が続く
· 体重減少がある
· 元気・食欲がない
· 嘔吐物に血が混じる
検査でわかること
· 超音波検査:胃の動き、炎症
· 血液検査:アレルギー、内臓機能
· 内視鏡:胃粘膜の状態
混合給餌のススメ
メリット
· 水分補給できる
· 固形フードの利点も活かせる
· 経済的負担が軽減
おすすめの比率朝:ウェットフード 昼:ドライフード(ふやかす) 夜:ウェットフード
予防と日常管理
食事管理
· 同じ時間に給餌
· 新鮮な水を常に用意
· おやつの与えすぎに注意
健康管理
· 定期的な体重測定
· 毛玉ケアの実施
· 歯の健康管理
よくある質問
Q:完全にドライフードをやめるべき?
A: 必ずしもそうではありません。歯垢予防などのメリットもあるため、様子を見ながら調整を。
Q:ふやかしたフードの保存は?
A: 2時間以内に食べきらせる。残りは廃棄を。
Q:フードを切り替える時のコツは?
A: 1〜2週間かけて少しずつ混ぜ、様子を見ながら変更を。
まとめ
固形フードでの嘔吐は、猫の体の特性に合わせた対策で改善できることが多いです。愛猫の様子をよく観察し、焦らずに対処していきましょう。どうしても改善しない場合は、獣医師に相談して、愛猫に合ったベストな解決法を見つけてあげてください。
あなたの愛猫が、美味しく楽しい食事時間を過ごせますように!

